課長なりたいなりたくない論争

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から115日目)

働いていた時、飲み会でよく出た話題。
『課長になりたい?なりたくない?』
先輩の意見は結構一致していた。

課長になんてなりたくないよ~。
上司見てたら分かるじゃん。
社長からあんなに叱責されて辛さしかない。
責任も重くなるし。
残業代出ないなんてあり得ない。

出世したくないが多数派意見。
主任まで行けばOKということだった。
実際、課長になると収入が減るらしい。
課長は基本給は高いが、残業代が出ないので、時間単価は下がるみたいだ。
また、課長から幹部職側。
幹部職側では最末端なので、取締役から一番コキ使われるイメージ。
一方、主任は従業員側では最上級。
自由があるから良いという面もあるのだろう。

僕は今までハッキリした考えが持てなかった。
何となく出世したい気持ちもあるが、先輩たちの意見は凄く理解できる。
しかし、休職してから、ハッキリと意見が出た。

課長になる方が良い。

でもそれが目的ではない。

その理由を記していきたいと思う。

若手と競わなければならなくなるから

たしかに従業員側の方が責任は少なくて済むかもしれない。
幹部職が経営責任を担い、従業員が幹部職の仕事の一部を代行して、手足として動く。
それが経営側と従業員側の区別だと僕は思う。

しかし、手足として動くということは、幹部職と比べると、
どうしてもカラダを使う仕事が多くなる。
実際、会社を見ても、幹部職になると会議とかメインになり、
現場に出てくることが減っていると思う。

そうすると、そのまま従業員側で残っていると、
自身は年老いていくのに、まだまだエネルギー漲る若手社員と競わなければならなくなる。
しかも、年配社員は経験が武器だが、若手社員は柔軟性が武器。
経験が無い分、スポンジのように学び吸収していく。
だから新しい技術も若手の方が早く身につけられる傾向。

もし会社の経営が厳しくなった時、真っ先にリストラの対象になる。
会社としては若干給料が高く伸びしろが見えている年配社員より、
まだ給料が低く伸びしろがある若手社員を残そうとするだろう。

リストラまで行かなくても、新しい技術を吸収し効率的に仕事を熟す若手社員と比べられ、
職場に居づらくなるリスクがある。
課長以上の幹部職側なら、そういった従業員に指示する立場なので、比較されない立場。
だから、課長になった方が生き残れると思う。

主任がコキ使われる時代が来るから

先輩方が課長になりたくない理由の1つとして、
責任が重くなるからと言っていた。
しかし、ここで立ち止まって考えてみる。

今やっている仕事って、課長と変わらなくね?

僕のケースは、課長が仕事を放棄して、数字管理など部長から僕に直接指示ないし依頼。
当時の部長、課長などの組織図が特殊だったのもある。

一方、休職直前の社内状況を見ると、各部署で主任が部下を持つケースが増えていた。

課長になる前に、リーダーの練習をした方が良い。

それが幹部職側の言い分。
僕もプロジェクトリーダーを担った。
しかしながら、組織図では表記されず、肩書はあくまで主任。
だから、リーダーといいながら、権限は一切ない。
来年度の計画を各メンバーと話し合う時にも、高い計画をクリアした報酬を提示する権限が無い。
そりゃ、メンバーも反発するに決まっている。
その旨を部長に訴えた時の言葉は今も忘れられない。

そんなのは話し合いでどうにかするんだよ!
それがお前の仕事だろ!

結局、責任だけを押し付けられる。
責任はあるが、権限は無い。まるで奴隷だ。
しかも、部下持ちの課長は課長手当があるのに、主任には一切ない。
残業代の時間の切り売りだけ。

僕の邪推では、会社側も主任が増えている現状と、
課長になりたくない従業員の声を耳にしているのだろう。
その結果、きっと思いついたのだ。

だったら主任のままで実質課長の仕事をやらせる仕組みを作ればいい。

そうすれば都合よく権限だけ自分たちに残せるし、
手当も出さなくていいから人件費削減になる。
本当に労働力搾取。

すでに先輩たちが恐れている責任の押し付けが、
課長でなく主任に譲渡され始めている。
それも多忙過ぎて気付かれないように自然な流れで、
権限や手当などの見返りだけ奪われて。
だからちゃんと課長に昇進した方が、損をしないと僕は思う。

基本給が高い方が良いから

先輩たちが課長になりたくない理由の1つとして、収入が減るからと言っていた。
たしかに課長以上の幹部職は残業手当が無くなる。
結果、収入が減るという理由だ。
しかしそれは、あくまで残業という時間の切り売りをした場合の話である。

残業手当とは変動給だ。
遅くまで働けば収入が増え、定時で帰れば収入が減る。
つまり、残業手当とは自由な時間の代償。
残業手当ありきで生活すると、自由な時間がなくなり、結局生活が苦しくなる。
ここでよく考えてほしいと思うのは、

お金が無くて生活が苦しい、という。
時間が無くて生活が苦しい、も同義である。

一方、基本給は固定給だ。
だから、課長以上の幹部職は基本給が上がるので、
極論殆ど働かなくても同じ収入を得られる。

休職してから気付いたこと。
それは、傷病手当金は基本給の約7割であること。
つまり、今まで収入を占めていた残業代は対象外なのだ。
これはGLTD保険も同様である。

今のご時世、誰が適応障害やうつ病になってもおかしくない。
実質労災のようなもので働けなくなった時に、傷病手当金やGLTD保険は基本給次第。
だから、仕事を頑張るだけ頑張って、課長以上に昇進し、基本給を増やし、
働けなくなった時にの傷病手当金とGLTD保険の単価を上げる。
これが大事だと思う。

究極、ローンなどの借金を作らず、基本給単価を上げる。
これがリスクだらけの現代で生きていくにあたり最も大きな保険になると僕は思う。

役職は手段であり目標ではない

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しかし一番大事なことは、

昇級は手段であり目標でない。

ということだ。
だから目標が達成できるなら、正直課長になるか否かは、どっちでもいい。
僕にとっての目標とは、自己理念・価値観のこと。

  • 安定した生活
  • 隣人を愛する

これが恒久的に叶うならOK。
そのための手段として課長以上の役職がふさわしいなら、
日々精進して、その手段を獲得したいと思う。

もし課長以上の役職になることが目標と勘違いしてしまうと、
多くの人々と争い蹴落とし、気付けば役職はあるけど他に何もないというリスクがある。

サザンオールスターズさんの

海のOh, Yeah!! (通常盤)

に収録されている『闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて』を思い出した。
あの曲みたいなことになり兼ねない。

だから自分の大切なモノ。
自分の理念、自分の価値観をまず理解し明確にしよう。
そのために必要な手段として課長という役職が使えるなら、利用すればいい。


海のOh, Yeah!! (通常盤)

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