友人との宿泊旅行①

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から20日目)

友人Dとの旅行も久しぶりだ。
友人Dにはシフト制になり土日休みが難しくなるかもって言われていた。
もう泊りがけで旅行には行けないと覚悟していた。

まさか休職でこうやってまた旅行に行ける時が来るなんて。
思いがけない僥倖だ。
ちょうど、3ヶ月間の休職期間中に思い残すことがないようにと、
「やりたいことリスト」を作ったばかりだ。
行きたいところもいっぱいある。

せっかくだから、友人Dと旅に出よう。

友人の気遣いに感動

旅先では公共交通機関だけでは利便性が悪い。
バスやタクシーじゃなきゃいけないところもあるし、
待ち時間が何時間とかかるところもある。
だから現地ではレンタカー移動にした。

前に友人Dと旅行に行ったときは僕が運転した。
友人Dも仕事で良く運転はしていた。
でも旅先での運転は苦にならなかったし、
友人Dには僕の行きたいところに付き合って貰ってたから、
運転くらいは僕が負担したい思いがあった。
自然とそうなっていた。

今日は俺が運転するよ。

運転席に行こうとすると、友人Dが制止した。
宿泊先や目的地まで全て車異動だから、結構運転しなきゃならない。
でも友人Dは嫌な顔せずに運転席に行った。

前回の旅行では運転任せちゃって悪いと思ってたんだ。
今回は俺に運転させて。
ゆっくり休んでよ。

きっと過労で休んだことを気遣ってくれたのだろう。
学生時代の交友関係ではいろいろあった。
ある友人が不登校になったのにグループ内の友達たちは「仕方ないよね」と見切りをつけ、
それを目の当たりにしてから人と関わるのに恐怖するようになった。
いろいろあったけど、友人Dが今でもかけがえのない友人でいてくれることに、感謝の念が止まらなかった。
いろいろあったけど、自分の信じた交友関係を続けてきて、本当によかった。

目的とサウナとサウナ飯

目的のサウナと飯屋に着いた。
飯屋については第一候補と第二候補を用意していた。
第一候補はまさかの2時間待ち。
第二候補のとんかつ定食を味わうことに。

そして目的のサウナへ。
そこは外気浴が売りだったが、それ以上に水風呂が広く快適だった。
一つ一つの造りが売上至上主義ではなく、入浴者のことを考えられたサービス精神を感じる。
こういうのは実際に訪れないと分からないよな。

友人Dも気に入ってくれたようだ。
このサウナには働いている時では時間が無くてなかなか訪れられなかっただろう。

少し前まで、「死んだ方が楽なんじゃないか」って思うくらいに辛かった。
休職して、今まで積み上げてきたものは崩れ去ったかもしれない。
寂しさ、虚しさを感じていた。
でも、その代わりに、友人Dと、今まで行けなかった場所に訪れ、楽しい時間を過ごせるなら、悪くはないのかもしれない。

仕事がすべてではない。
当たり前のことなはずなのに。
いま、友人Dと過ごして実感できた。

テレビで話題になった宿泊施設

前にテレビで特集されてから行ってみたかった。
そこはコテージタイプの宿泊施設。
食べ放題が2食付き、温泉までついて、費用はビジネスホテル並み。
とても豪華そうなのに、驚異的な安さ。
時間さえあれば是非行ってみたいと思っていた。

友人Dに提案したら興味津々。
今からその施設に行くのが楽しみだった。
その宿泊施設は敷地が広く、どこに行けばいいのかわからない。
車で走り回り、一番立派な建物の受付に行くと言われた。

あ~お客様のエリアはココの受付じゃないですね。
北に車で5分のところです。

地図を貰い車で向かってみたが、いまいちよくわからない。
同じ場所を何度も回り、やっとそれらしき建物を発見。
忙しいのか受付対応は簡易的で、カギは1つしかもらえない。
その日は大雨が降り続いていたが、コテージまでは歩いて移動することに。

夕食会場もコテージから徒歩5~10分。
実際に到着しビュッフェを味わうと、料理は冷めていたり固かったりで、あまり食が進まない。
せっかくのビュッフェだったが、あまり食べずに後にした。

温泉も2~3か所あるようだが、一番売りの温泉は車で5分。
遠すぎるので一番小さい温泉に行くことに。

実際に宿泊してみると、細々としたところで不満を感じるところがあった。
ビジネスホテル並みの費用なので安いことは安いが、テレビで見た印象とはガラリと変わった。

百聞は一見にしかず
話で聞いたりテレビで見た情報だけでは分からないことがあるもんだ。
実際に体験して初めて知ることもあるんだなぁ。

よくお金の使い道について会社仲間と話すことがあった。
人によっては高級車やブランド服飾品、住宅購入にお金を使うだろう。
でも、僕は改めて「体験」にお金を使うのがいいなと思った。

なぜなら、今まで知らなかったことを、身をもって経験し、学ぶことができるから。
視野を広げることができるから。

そして、知らない人が多い分、「情報」としての価値が生まれ、その価値を提供できる可能性があるから。

働き続けていたら、この経験をすることはできなかっただろう。
友人Dと交流を深めることはできなかっただろう。
失ったものは多いけど、休職して良かったこともあった。

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