休職1週間で旅に出る②

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から6日目)

眼前に広がるは大浴場。
ここは言わずと知れた天然温泉。
平日だからか、ガラガラだ。
でも貸し切り状態ではない。
ポツポツ人はいる。
意外と外国人でなく日本人が多い。

そうか、この時期この時間帯に温泉旅館にいる日本人も存在するんだ。
みんなが働いているわけじゃないんだな。

今までの僕の世界とは違う景色を知っていくことになる。

温泉旅館にて

大広間での夕食。
それにしても人が多い。
周りを見回す。

あれは大学生くらいのカップルかな?羨ましい(笑)
あっちは老後の夫婦旅行ってところだろう。
同年代くらいの男女が子供の手を引いてる光景も見える。

平日のど真ん中。
こんなに余暇を満喫している人がいるんだなぁ。
僕だけが仕事を休んでるんじゃないんだ。

彼らにインタビューはしていない、
これは僕の妄想だ。

あれ?美味しい!
さっきのご飯は味気なかったのに。

罪悪感は残っている。
みんな働いているのに、僕だけ休んでしまった。
でも周りを見渡すと、たくさんの人が食卓を囲んでいる。
それが救いだった。

部屋に戻る。
ベッドはふかふかだ。
久しぶりに眠くなり、目覚めることなく朝を迎えた。

記念撮影

今日も旅先の駅で写真撮影。
LINEで送信する。

「心配だから毎日写真送ってよ」

友人の温かさを感じる。
人との関わり方・距離感には悩み続けてきた。
今までの生き方は間違いなんかじゃなかったと嬉しくなる。

友人Aから返信が来た。
「自撮りで送ってよ」

駅とのツーショットを自撮り。
すぐにリツイートがきた。

「笑顔プリーズ」

そういえば笑えてなかったかも。
今後は友人Bから返信。

「いいなぁ~楽しそうで何より」

胸がキュってなった。
そうだよな、みんな働いているのに、
なんて無神経だったろう。

「みんな日常で忙しいのにゴメン」

すぐに友人Bから返信がきた。

「療養なんだから、
   普通に好きなこと楽しんで、
           問題ないだろ」

あ、いま僕たぶん笑えてる気がする

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