転職の選択肢

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から127日目)

僕は迷っている。
今までは復職一択だった。
なぜなら、メンバーが好きだからだ。

でも、今改めて迷っている。
転職も視野に入れるべきではないかと。

休職3ヶ月目までの考え

人事部長との面談では復職一択だった。
理由は3つある。

  • メンバーが好きだから
  • ゼロから築き上げる気力がないから
  • 他にやりたい仕事もないから

休職するにあたっては、お客様や営業部長、課長にはトラウマがある。
でも一方で、助けてくれた人や気にかけてくれた人がいるのも事実だ。
そういった温かいココロを僕のために使ってくれた人には、僕も応えたい。
恩返し、恩送りをしていきたい。
「隣人を愛する」が僕の生きる価値観なので、それを大切にしていきたい。

また、頼ってくれて感謝してくれた人にも肯定された気がして嬉しい。
入社したばかりのころは怒りや嫌がらせを受けることも多々あった。
10年ほど働き続けたら、そういったことは減っていったと思われる。
自分では認めてもらったのかなって思ってる。
上司には良く言われた。

サトウサンはスルメイカみたいだよね。
噛めば噛むほど味が出る。

最初のうちは固くて味もしなくて良さが分からないが、
噛み続けると味が染み出してきて美味しいらしい。
そう考えると、新しい会社に転職しても、
またゼロから関係性や信頼を築き上げるのは本望ではなかった。

何より、実は過去に転職活動はしたことある。
自分の市場価値を知るためだ。
役員面接まで行ったが、結局こう思った。

今の仕事の方が楽しいな。

転職する理由が見つからなかった。

先輩後輩との飲み会

久しぶりに後輩に会った。
話していると元気そうだ。良かった。
先輩には気遣ってもらい感謝だなぁ。

その中で一番記憶に残っているのは後輩の一言だった。

え?サトウサン、転職活動してないんですか!?

どうやら転職するのが当たり前と思われていたらしい。
あれだけの仕打ちを受けて残る理由がないということだ。

僕ならもっといい転職先があるでしょって思われたのは嬉しい。
でも、衝撃だった。
いわゆる「生活するために仕方なく勤める会社」なのだ。
「いい会社」っていう愛社精神は化石なのかもしれない。

ちょっと我に返るというか、違う視点を見た感覚だった。

営業課長からの伝言

エースから伝言があった。
ご勇退にあたって営業課長からだった。

サトウサンは仕事を独りで抱え込むから、もっと周りを頼るか、仕事を振りなさい。

気が滅入った。
あなたが僕に仕事をぶん投げるからこうなったんでしょ?
なぜ僕が幹部職会議の営業課資料をすべて作らされたのか?
なぜ大口顧客を引き継ぎゼロで担わされ、あなたが担った案件のトラブル解決を押し付けられたのか。

いや、恐らく課長なりの優しさなのだろう。
そうしなければ、この会社では生き残れないのだ。
これは恐らく課長なりの処世術の助言なんだ。

そして迷い始める。

もともとは復職一択だった。
でも今迷っている。

課長の助言をこのように捉えている。

仕事は人に押し付けろ。
じゃないと生き残れないぞ?

これは僕の価値観「隣人を愛する」に反する。
でも、営業部長や購買部長などは、たしかにこのやり方で生き残っていると僕も感じる。
だったら、この会社で頑張る意味ってある?

あと、課長の伝言は、恐らく僕の手紙のレスポンスなんだろう。
僕の手紙は人事部長経由で渡した。
その返信はエース経由でメールで伝言だ。
つまり、それが会社の判断ってこと?
僕は今、精神疾患で休んでいる。
その対応はどうなのだろう?

会社のメンバーは、恐らく僕のことをもう忘れてきているのだろう?
「サトウサン・・・?ああ居たねそんな人」
こんな感じだろう。

だったら、もう僕の幸せだけを考えても、そろそろいいのかな?
そしたら、転職もありかもしれないな。
ちょっと、迷っている。

サトウサン、先のことは考えず、ゆっくり休みましょう

主治医に言われたことを思い出す。
そうだな。今は休もう。
何も考えず、ゆっくり休もう。
いまはわすれよう。

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