20XX年〇月△日(休職から79日目)
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休職する前にコンサルタントからオススメされた本がある。
そのコンサルタントは世界的に有名な超大手企業出身で、
業界ではいちもく置かれている。
サトウサン、これ読んで組織としてあるべき姿を学んだ方がいいよ
内容は第二次世界大戦で日本が負けた理由を組織論で研究した論文って感じだ。
米軍と日本軍を比較して評論している。
やっと読み終わった。
読書というより参考書で勉強しているみたいだった。
はっきり言って面白くはなかった。
でも学びはあった。
この本は仕事が辛い人,中間管理職で悩んでいる人に読んでほしい。
組織はどのようにあるべきか、運用されるべきか参考になると思う。
私の学んだことを今回は書かせてもらう。
【組織のあるべき姿】メンバー全員への目的浸透
本書はまず6つの作戦事例が紹介される。
ミッドウェー海戦やレイテ海戦などの日米軍の戦いの事例だ。
それぞれ分析した後、考察して、結論といった流れになっている。
それぞれの事例と考察を読んで感じたのは、戦略と目的が全員に伝わり統一されていることの重要さだ。
そのためには戦略と目的は単一でシンプル、具体的であること。
曖昧さを残したらNGだということだ。
曖昧な戦略だと、捉え方が人によって違くなる。
そして実行する時に現場が考える必要が出てくる。
そうすると、作戦実行する時間が遅くなるし、
振り返ると人によって行動がバラバラで結果が伴わないことになる。
基本、幹部職が戦略を考え指示する。
営業部員が指示を実行する。
営業部員が現場で血と汗を流すのだ。
だから営業部員には作戦実行することだけに専念してもらうべきだ。
作戦の解釈で考える時間は無駄である。
戦略を考え指示する幹部職が、作戦を単純で誰でも分かるように落とし込む責任を果たすべきなのだ。
あとは目的と戦略について、反復してメンバー確認し合うことも重要だ。
一度指示されただけでは、把握しきるのは難しい。
なぜなら自分で考えたわけではないからだ。
幹部職はメンバーに何度も共有し確認し合う努力が必要だと思う。
【組織のあるべき姿】既存知識を疑い、創造改善する
日本軍が負けた理由は反省と対策にあると思う。
各作戦で失敗した理由を客観的に分析することだ。
日本軍は日清戦争や日露戦争の成功例を妄信してしまった。
しかし米軍は新しい兵器と作戦で戦ってきた。
そこで今までのやり方では通じないと気付き根本から変えればいいのに出来なかった。
僕の会社もそうだ。
失敗したプロジェクトを分析しみんなで共有すべきなのに、それをした形跡がない。
だから同じ失敗を繰り返す。
挙句には「営業部員の努力で何とかしろ」となり今回休職してしまった。
今思えば営業部長のやり方は、旧日本軍の精神論と似ている。
本書の中で、こんな一文があった。
理論や思想に基づかないプランや作戦はヒステリー声と同じだ
『失敗の本質』一部抜粋
実行と結果にギャップがあった時は、
否定的に見て目的戦略自体を作り直すことがいいのかもしれない。
またそういう自体のために、戦略もバリエーション多く用意することが必要だし、
失敗リスクを下げるためにも、リーダーは現場に行って学ぶべきだと思う。
【組織のあるべき姿】責任の明確化
最近疑問に思うことがある。
リーダーは本当に責任を負っているのか?
僕が今感じていることは、営業部長は責任を取ってくれなかったということだ。
責任とは何か?
立場上当然負わなければならない任務や義務。
引用:Weblio辞書
自分のした事の結果について責めを負うこと。
営業部長が部下に指示している。
部下は実行する。
しかしその結果トラブルや失敗があっても、現場で後始末をするのは営業部員だ。
営業部長が何かをやった記憶はない。
痛みを伴うのはいつも営業部員だ。
まずトラブルや革新的活動の時、リーダーが率先垂範すべきだと思う。
そもそも部長は必要なのだろうか?
組織の流動性のために、昇進は課長までにして、部長は年度毎に投票制にしてはどうだろうか?
そうすれば自動的にリーダーは責任を負う形になる。
部長と課長の年収差は、「部長手当」を基本給以外で別途作ればよい。
そうすれば的確なリーダーが組織を引っ張っていく可能性が高くなると思う。
米軍では第一線指揮官に要求通りの成果を上げられない隷下の指揮官を任免する人事権があるようだ。
これは現場(営業部員)が指揮官(部長)の人事権を握っているようなものだと思う。
ただボトムアップも必要だと思う。
現場しか知らない情報もあるからだ。
日本軍が負けた理由の1つに情報戦もある。
米軍は最新レーダーで日本艦隊の居場所を早く正確にキャッチできたが、
日本軍は誤情報で判断ミスしている。
だからこそ、意見信念あるなら作戦立案時(会議)で具申すべきだと思う。
決定後は従業員は任務実行に集中すべく、会議で意見をいうべきだ。
そして、戦略策定が状況変化に適応できるように、論理的な議論ができる制度と風土をリーダーは作っていくべきだと思う。
今回、本書を読んで考え付いた。
読破挫折しそうになったら
本書を読み終えるのに時間がかかった。
本書は研究論文の様相もあり、専門的だからだ。
小説のようにスラスラ読める感じではない。
もし読むのに挫折しそうなときは、戦争映画を見るのをオススメする。
それを見ると日本軍と米軍の状況が映像で把握しやすいからだ。
個人的には「硫黄島からの手紙」・「パール・ハーバー」・「男たちの大和」が参考になった。
ぜひ一度映画を見ながら、「失敗の本質」を一読してみてほしい!
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