本来ならイベント出展だった

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から33日目)

手帳を見る。
「今日の予定は・・・っと」
通院やカウンセリングの予定はない。
しかし、何やら記入されていた。

そっか、今日明日と展示会の日か・・・。

それは休職前の仕事の予定だった。
仕事の予定は大抵会社携帯に記入していたが、一部プライベート手帳にも記入していた。

またしても仕事のことを考えてしまう。
いろいろな場面をコマ送りのように瞬間瞬間メチャクチャにフラッシュバックする。
そうすると、答えなんか無いのに、また塞ぎ込んでしまうのである。

お客様は喜んでくれた?

このイベントは本来営業課長の担当案件だった。
僕は僕で別のイベント案件があったのだが、交換することにした。

実は営業課長の担当案件は、数年前に僕が開拓したお客様だった。
非常に思い出深いお客様で、何度も壇上に立ってプレゼンさせて頂いたのが懐かしい。

お客様もお前に会えるのが楽しみだって言ってたぞ。

当時は忙し過ぎて記憶朧気だが、そう言って貰った気がする。
もしかしたら、自分がお客様を誰かに引き継ぐ時、
大抵後任者から「サトウサンの話ばかりで引き継ぐの大変だよ」と言われてきたから、
その話と混ざっているかもしれない。

どちらにしろ、『忘己利他』を指針として営業活動をしてきた身としては、
お客様からそう言って貰えるのは誇りであり、
今でも宝物だ。

休日出勤が多すぎた?

そもそも、ここ数か月、休日出勤が1~4日くらいは必ずある。
半年先までお客様からイベント出展の依頼殺到で休日出勤の予定が入っていた。

数年前、まだ若手時代のころなら平日代休取れるって喜んでたけど、
今じゃ代休取っても社内外から電話が引っ切り無しにかかり、
結局サービス残業して終わってしまう。
仕事が終わらない。

同じ営業課でも、人によっては休日出勤なんて全く無い人もいる。
イベント出展に呼ばれることが殆どない人もいる。
営業課の抱えるイベント出展の殆どを僕が担っていたのではないだろうか?

たまに助っ人で代わって貰ったり手伝って貰える時もあったけど、
「お前のためにやってやってんだ」という無言の圧力を常に感じてしまう。

本当の意味で仕事から離れられる時間が無い。
休める日が無い。
そう考えると、倒れても仕方なかったんだと自分に言い聞かせてしまう。

キャパオーバーだった

手帳にはもう一つ予定が記入されていた。
同じく仕事。
それは営業課全体の数字管理。
数字分析し、各担当に数字の理由をヒアリングし、営業部長に報告する。
本来なら営業課長の仕事。
なぜか僕が担っていた。

そういえば、この予定が決まった時も当時は悩んでいた。
イベント出展があるのに、数字分析もしなければならない。
物理的に出来るわけがない。
肉体労働をしながら、パソコン仕事をしろと言っているようなものだ。

本来ならどちらか変わってもらうべきなのに、誰もできないという。
やり方が分からないという。
結局、僕がやるしかなかった。
なんとか、夜中にやるか、肉体労働終わった後に接待前の1~2時間で終わらすかと、
頭を悩ませていた。

今考えると、やっぱり無理だったんだ。
倒れたって仕方ないじゃないか。
そう自分に言い聞かせるけど、それでも塞ぎ込まずにはいられない。

ちょっと、疲れちゃったな・・・

手帳を閉じ、何も考えず、眠くも無いのに目を閉じることにした。

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