心療内科医に薦められた本

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から4日目)
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休職前の診察で主治医から勧められた本がある。
さっそく読むことにした。
この本をひと言で表すなら、

自分がそこにいる本。
寄り添ってくれる本。

何か具体的な解決策を見出してくれるHowTo本ではない。
でも、だからこそ良い。

あ、この本は分かってくれている

今はコレが重要なんだと思う。
休職したばかりの方。
毎日死ぬほど頑張っている方。
仕事がきつくて辛い方。

そういった方に、まずこの本を読んでほしい。

『がんばることをやめられない』

タイトルは「がんばることをやめられない」という本だ。
著者は心療内科医の鈴木祐介先生。

2~3P目に漫画が掲載されているのだが、
過労で休職した僕はこう思った。

これ、僕じゃん。。。

その後もたまに2ページ漫画があるのだが、どれも身に覚えのある日常のワンシーン。
「え?なんで知ってるの?」と思うほどだ。

本書の登場人物Fさんの心情描写がココロに刺さる。

真面目だね、とよく言われる。
頼まれた仕事は断らないし、全力で応じる。
ありがたいことに、高く評価してもらえることが多い。
でも、(中略)「このくらいでいいか」とはどうしても思えない。

引用元:がんばることをやめられない(著者:鈴木祐介)

昔から仲の良い友達にも、仕事の接待のように接してしまう。
(中略)
最適な言葉を選んで、相手が喜ぶように「寄せて」いる。

引用元:がんばることをやめられない(著者:鈴木祐介)

そうやって人と人との間で生まれるひずみを、必死に埋め続けている。
それは自分がやらなきゃいけないし、結局やりたいことでもあるのだと思う。

引用元:がんばることをやめられない(著者:鈴木祐介)

人からはよく「なんでそんなにがんばるの?」と聞かれたりする。
なんでだろう。自分でもよくわからない。
(中略)
「それ以外の生き方をしたことがないから」だろうか。

引用元:がんばることをやめられない(著者:鈴木祐介)

いろいろな本を読んできたが、ここまで僕の心情に寄り添ってくれた本はあっただろうか
だって、漠然とした未熟な感情だと思っていたから。
誰にも理解されず、自分の中で隠し続けるものだと思っていた。

もし同じように感じる方がいたら、この本はきっと「あなた」を理解してくれる。
ぜひ一読してみてほしい。

読書感想①:トラウマの蓄積をケアしよう

本書を読んで学んだこと。
人間誰にでもトラウマはあること。
その事象の客観的大きさが異なるだけで、その人が受けたダメージは大きいこと。

僕でいえば営業部長に土下座させられたこと、お客様から1時間以上罵倒され続けたこと、
お客様から電話で脅されたこと、
友達が不登校になった時に何もできなかったこと、
その時の他の友達が不登校になった事実を笑っていたこと。
同僚から「ここにゴミ箱がある」と言われデスクにゴミを投げ捨てられたこと。
両親の喧嘩。
これらのトラウマの蓄積が今もダメージを与え続けている。

こういったトラウマをココロの隅に追いやって隔離している。
それを別のボクが頑張って管理している。
そして時々ふと思い出して当時の辛さがフラッシュバックしてしまう。

だから感情をコントロールするなんで無理なんだ。
そういった感情を、負の感情も良い感情も、受け止めて理解して、褒めてあげて、
それからアクションを選ぶことが大事なんだなと学んだ。

読書感想②:優秀だから傷付いていると思おう

自己肯定感が低い。
自信が無い。
コミュ障。
そう自分を捉えている人ほど、実は優秀なのかもしれない。

自らの安全のために争いを避けたり、相手に喜んで貰おうと必死に行動したりすることを「フォーン反応」というらしい。
身に覚えのある方もいるのではないだろうか?

フォーン反応を持つ人は、とても温和で思慮深く、親切な人として見られ、
いわゆる「寄せる」コミュニケーションの達人と本書では断定されている。

僕は驚いた。
コミュ障と自己評価なのに、フォーン反応は自分によく当てはまってて、
それを「コミュニケーションの達人」と評価されているのだ。


他にも、「頑張り過ぎてしまう人」は、辛い過酷な環境でも多種多様な方法を駆使して生き残ってきたということ。
つまり環境適応能力が高いと言える

たしかに考え方を変えてみれば、こうも言える。
外見が良かったりして楽に生きられた人。
そういった人よりも貧乏くじを引く機会が多く、ハードモードで生きてきた。
だからこそ、持たざる者ほど優秀でなければ生き残れなかったのかもしれない。

自分が欠点だと思っていること、
自分に自信が無い人ほど、
もしかしたら客観的評価は高い可能性があるのかもしれない。
僕は本書を読んで、そういった視点を学べた。

読書感想③:負の感情を受け止めるところから始めよう

そして本書でいちばん学んだこと。
それは「自分の負の感情を受け止めて大事にする」ことだ。

例えば、高頻度で「あ~死にたいな~」と思うことがないだろうか?
僕はある。
「あ~きっと死んだら楽になるだろうな~」としょっちゅう思っていた。
普通に考えれば「全否定」しなければならない思考だ。

もちろん、絶対に死んではいけない。
「自殺」という行為は否定する。
でも、「死にたい」と思う感情については受け止めて褒めてあげてもいいと思うんだ。
その感情は消さなくていい


なぜなら、「死にたい」と思うほどの苦痛を、ココロの奥の方に押し付けて耐えてきたってことだと思うから。
日常を守るために、生き残るために頑張ってきた証拠だと思うから。

それだけ過酷な環境で、色んな感情を駆使して生き残ったんだから、凄いよ。
褒めてあげよう。

〇〇が怖い。
イライラして愚痴が止まらない
死にたい。
〇〇が辛い。
さびしい。かなしい。

どれも否定したくなる感情。
でも、どれも死に物狂いで戦って、頑張って生き抜いた勲章。
だから、そう感じた時には、「頑張って偉かったね」って認めてあげてほしい。

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