20XX年〇月△日(休職から280日目)
リワークデイケアでは行動活性化療法というものを習っている。
療法と書いてあるが、座学とグループワークだ。
行動を変化させて、気分の落ち込みにアプローチする心理療法。
個人的に特に学び取ったのは下記2点。
- 抑うつ状態…目標に向けて活動することで充実感を得る。
- 躁状態…リラックスした状態に戻るように活動する(活動を抑える)。
同じ行動活性化療法でも、精神疾患の状態によって中身が変わる。
この学びにより、セルフメンタルコントロールのコツが少し掴めた気がする。
行動活性化療法とは?
ここでは僕なりの解釈で説明する。
若干ニュアンスや意味に相違があったらご容赦頂きたい。
気持ちが落ち込んだ時、皆さんはどうなるだろうか?
気落ちして疲れ切ってしまった時、皆さんはどうしているだろうか?
だいたいは何もしたくなくなり、身動きせず寝込み続けると思う。
僕のように休職するまでメンタルダウンした場合、まずは何もせず寝込み続ける静養期間が必要だ。
だから最初は寝込み続けて正解だと思う。
しかし、徐々に回復してきた後は寝続けると次のようなことになる。
なんで僕だけがこんな目に・・・
あの時、もっと〇〇していたら、こんなことには・・・
こんな感じで、変えられない過去のことばかりグルグル考え続けてしまい堂々巡り。
その結果、さらに何もしたくなくなり寝込み続けてしまい、
さらに悩み続けて落ち込んでいく。
悪循環に陥るのだ。
この話を聞いた時に、僕は漫画『SKET DANCE』の登場人物であるスイッチの話を思い出した。
だから、ある程度回復して来たら、まずは行動する。
例えば、「顔を洗ってスッキリしたい」と思ったら、とにかく顔を洗う。
すると、スッキリして達成感を得られる。
次は「お風呂でカラダを洗おう」と思ってシャワーを浴び、
さらにスッキリして達成感が得られ、また次の行動に出る。
そうやって達成感を得続けることで、
悪循環から抜け出すのが行動活性療法だと僕は思っている。
抑うつ状態の行動活性療法
「考えるより先に行動」
しかし、必要なのは達成感を得る事。
だからまずは行動目標を作る。
それは小さく低いハードルの方が良い。
そして、一度きりだけでなく、毎日小さい目標を作るのが良いと思う。
そしてその小さく低い目標をクリアするために悩むより先に行動する。
その行動結果を踏まえ、達成感を得られれば成功!
次の小さく低い目標を立てて動き出す。
その行動結果を踏まえ達成感を得られなければ、また違う目標を設定する。
試す、試行錯誤するって感じだろう。
これを繰り返すことで、達成感と充実感を得られ、自己肯定感が高まるってことだと思う。
躁状態の行動活性療法
これを聞いた時、僕が正直思ったこと
これもう今までやってきてたわ。
数年前から仕事が辛くなってきたとき、気落ちしても何も解決されない。
だから大きく難解に見えるミッションも、小さく簡単に細分化し段階を踏むことで、
少しずつ仕事を前進させ、自信を持って取り組むことができた。
しかし、これを続けた結果、細かい行動目標が大量に出てきてしまい追い付かなくなる。
その結果、週7日、昼休憩15分のみ、毎日夜11時半まで残業という
ハードワークに追い込まれ、過労で倒れてしまった。
この場合、どうすればいいのだろう?
以前、別のリワークデイケア施設の面接結果で軽躁状態と言われた。
主治医やカウンセラーの反応を見るに、「頑張り過ぎ病」って感じに捉えている。
つまり上記の状態だ。
それを踏まえ、思わず講師に質問した。
行動活性療法と躁病って、どう折り合いつければいいですかね?
すると講師は快活に答えてくれた。
躁状態は「勝手に行動しちゃう」状態なんですね。
だから抑うつ状態とは真逆なんです。
敢えて言うなら、「疲れたな」と思ったら活動を抑えることを行動するって感じですね。
リラックスした状態に戻る行動をするとも言えますね。
だから、まずは「リラックスした状態はどういう時か」を自己理解することが大切です。
「リラックスした状態」を知らなければ戻りようが無いですからね。
理解してから、その時の状態に戻るように行動を抑えるのが、躁状態の行動活性療法です。
個人的には凄く理解できた。
要するにカウンセラーに言われた宿題が答えだ。
気が楽だなぁ~と思うことをしてください。
この時の状態が「リラックス状態」なのだろう。
常に上記を意識して、頑張り過ぎている時に立ち戻るのが、
僕が取り組むべき行動活性療法なんだ。
今日一日を振り返って
行動活性療法の奥深さを感じる。
これを理解してから、自分の振り返り、反省内容が変わった。
今日で言えば、昼食はたまたまデイケアの人と一緒に過ごせた。
午後の作業も話しかけて貰え、会話を楽しみながら取り組めた。
それだけ多くの人とコミュニケーション取れて幸せだし楽しく嬉しかった。
それなのに一日を終えたらドッと疲れてしまった。
以前なら「こんなに恵まれているのに疲れるなんて僕はダメな奴」と落ち込んだだろう。
しかし、行動活性療法の学びから違う視点になれた。
いや、楽しかったからこそ疲れたんだ。
楽しい刺激だってストレスの1種なんだ。
それで気分が高まって躁状態になっちゃったんだな。
だからフラットな(リラックス)状態に戻ろう。
中には上手く話せず空気が止まったり、気が利いたことが言えず申し訳ない気持ちになった。
しかし、それも楽しかったからこそ躁状態になっちゃって仕方なかったと、
自分を許すことができた。
個人的には大きな一歩に感じる。
これからも「気が楽なことをする」を意識していきたい。
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