経験が成長させてくれた

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から140日目)

前にも同じ話をしているかもしれない。
でも許してほしい。
改めて、過去のことを振り返る機会があったから。

最近、他人から「大人ですね」って言って頂ける機会がある。
身に余る思いで、大変光栄だ。
その理由は何だろうと考える。

相手が「大人ですね」って感じるのは、どうやら物事を深く考えたり真面目に向き合ったりしているかららしい。
恐らくだが、1つの物事を色々な角度から見るようにしている意識のことなんだと思う。

その理由を考えると、恐らく色々な経験が僕を成長させてくれたんだと思う。
その『経験』の中身は、僕にとってツライ記憶ばかりだが、
そういった成長する機会を貰えたことには、感謝したいと思う。

グループ会社全体の研修

3~4年前くらいにグループ会社全体での研修があった。
各社から選抜されたメンバーが受講する。
光栄なことに、その年は僕が選ばれた。

講師は親会社で取締役まで昇りつめた方だ。
トップには至らなかったが、全グループ会社のなかでも五本指に入る地位まで昇りつめ、
圧倒的な権力とカリスマ性を持ち合わせていた。
僕の会社の社長も部長も、その方には頭が上がらないらしい。

社長と部長が厳しく躾けてくれと要求したのか、
その講師は全受講者のなかでも僕には特に厳しかったと思う。
開口一番に言われたのが次の一言

サトウ!
お前は誰よりも早く意見をしろ!
遠慮は絶対許さない。
もし一番に意見出来なかった時は、社長と部長を呼びつけてこの場で公開処刑する。

それから約1年にのぼる研修で、全て僕はいの一番に意見するようにした。
ちなみに他の受講者は40~50代。
課長や部長クラスで平社員は僕だけ。
さらに当時はその研修の長い歴史のなかで、僕は最年少記録だった。

とても辛かったが、そこでも学んだことがある。
例え役職も年齢も圧倒的に目上な方に対してでも、
妥協せず信念を持って意見をぶつければ、逆に一目置かれるようになるってことだ。

あとから噂を聞けば、受講者のなかには相手の足元を見て態度をガラリと変える人もいたらしい。
実際、最初のうちは言葉に出さずとも、
「若輩者が調子に乗るな」って気持ちが言葉尻や態度から現れていた。

しかし、一生懸命意見を言い続けていくうちに、僕に対する反発は殆ど無くなっていた。
むしろ目上なのに気を遣う方まで出てきたのだ。
開かれたココロで僕に話しかけて下さる方も出てきた。

考え無しで口先だけモノ申すのは認められない。
でも、ちゃんと考えたうえで、自分なりの理念に則って妥協せずに意見し続けると、
老若男女関係なく、相手は見下さずにちゃんと話し合ってくれるようになる。
このツライ研修の記憶は、そういう一面を経験させてくれ、学ばせてくれた。

社会人サークルでの経験

今から恐らく5年前くらい。
彼とは婚活パーティーで知り合った。
当時は自分の中で視野の狭さに不安感を覚えていて、
女性の出会いだけでなく、新しい友達探しも踏まえていた。

彼は凄く人柄が良く、気付けば良くカフェで話し込む仲になっていた。
彼に対し僕の中で友情が芽生え始めた頃、彼から紹介したい人がいると言われた。
その方は彼にとって師匠のような存在で、今の彼があるのはその方のおかげらしい。

その方にお会いし、いろいろ関わっていく中で、
気付けば多くの方々が集まるセミナーや集会、イベントに参加している自分がいた。
本当に今まで自分が関わって来なかった方々とコミュニケーションを取る経験になった。

その場で学んだことは、いまでも凄く役に立っている。
僕にとって本当に大切な知恵のきっかけをくれたことに感謝している。
しかし、残念ながら今はその方々とは完全に縁を切っている。

縁を切るに至る始まりは漠然とした不安感だった。
そして多くの知人に相談し、縁を切るに至った。
その集会のメンバー内では知人に相談するのは本当はご法度だった。

彼らは人柄が良く前向きで魅力的だったと思う。
その場で学べたことは僕にとって教養になっている。
そこまで考えればこれも一つの生き方として何も問題ないはず。

でも、僕はその集会から抜けることにした。
彼らに問題があるのが原因だと僕は思っていない。
僕自身が、そこにいるのが辛くなったからだ。
いくら良い人たちでも、集会やセミナー、イベントに毎日のように顔を出すのはココロがすり減り、
自分の時間が無くなるのがシンドくなる。

素晴らしい理念を掲げ、みんな良い人たちで、お金もあり、学びもあるコミュニティでも、
自由な時間など自分の価値観に合わなければ、
例え世間一般的に幸せと定義されても、
僕にとっては幸せではない。

そういう一面も世の中にはあるんだということをこの経験は学ばせてくれた。
どれも思い出すとツライ記憶だが、どれも僕にとって成長させてくれた大切な思い出。

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