20XX年〇月△日(休職から63日目)
今日は予定をてんこ盛りだ。
友人食事⇒カウンセリング⇒人事部長面談。
このくらいスケジューリングしなければ、時間を無駄にしてしまう。
効率的にやり残したことを遂行しなければ。
それはそうと人事部長とは休職以来初の面会だ。
久しぶりにお会いする。
会社はどうなってるだろうか?
みんなは元気だろうか?
怖いけど、覚悟して話を聞こう。
3回目のカウンセリング
サトウサン、こんにちは~!
まずはカウンセリング。
カウンセラーは変わらず爽やかに微笑んで迎えてくれた。
今回で3回目だが、事前に相談する内容を考えて伺うようにしている。
今回相談したい内容は、リワークデイケア不合格の件だ。
(詳しくはコチラをご覧ください)
この後の主治医診察で原因が明らかになるが、今日まで不安でいっぱいだった。
少し話を聞いてもらおうと思っていた。
不合格通知を見せながら相談した。
僕の何が悪いんですかね?
前の主治医からはサトウサンの場合は休めば大丈夫と言われていました。
でもリワークデイケアの医師面接と心理テストで不合格結果です。
心理テストでは「日本三景は?」とか一般教養の問題に答えられなかったんです。
それが悪いんですかね?
僕って常識がないから社会復帰NGってことなんですかね?
するとカウンセラーは答えてくれた。
サトウサンの場合、話してても客観的だし、知性面で全く問題ないと思いますよ。
むしろ不合格って言ってくるデイケアに行かなくて正解でしたよ。
気にせずゆっくり治していきましょ。
そのあとはカウンセラーからの質問に答える形式だ。
まるでインタビューみたいで楽しい(笑)
主な内容は休職に至った経緯だ。
僕としては脚色なく事実を伝えたつもりだ。
だったのだが、
ほんとうに、よくがんばりましたね
カウンセラーは少し悲しそうに見えた。
そっか、これって当たり前じゃないんだ。
自分は酷い仕打ちを受けてきたんだ。
辛かったけど、自覚したことなかった。
人事部長と面談
サトウサン、久しぶり!
人事部長はわざわざ僕の最寄り駅まで来てくれた。
定期も切れたし、交通費も支給されていないから、助かる。
お酒を飲むわけにもいかないから、喫茶店にでも入ろうか。
人事部長は不思議な縁で、僕の元上司だ。
勝手に個人的にも心配してくれているんだなと感じ、少し嬉しかった。
お互いの近況報告をした。
そして組織変更があったことを教えてもらった。
- 営業課長はポストを外され担当課長に。
- 営業課に新たに分析部隊を創設
- 分析部隊には経理部と研究職から2名配属
- 別部署のエースが営業課に異動
- 営業課長は営業部長が兼任
聞いていて、正直羨ましかった。
新しく創設された分析部隊の仕事は、もともと僕一人で担っていた。
それが2名体制で部隊が出来たのだ。
そして、営業マンとして1名他部署のエースが引き抜かれた。
この時点で3名分の仕事を僕はやっていたことになる。
しかも仕事を押し付けてきた課長はポストを外されたのだ。
残ったメンバーは恵まれていると思う。
一方で、僕のポジションは既に無くなったと思っていい組織変更だ。
営業部長は、僕を切り捨てたと言っていい。
これがサラリーマンの宿命なのだろう。
あと、サトウサンが尽力してくれたプロジェクトは何とか無事成功したらしい。
まだまだこれからだけど、今のところ順調みたいだよ。
今は営業部長が引き継いでいる。
それなら良かった。
命を懸けて整備した甲斐があった。
少し思い残すことが無くなったかな。
そして僕にとっての本題に入った。
主治医にもカウンセラーにも何て言われていると思います?
そんな会社辞めて転職した方が良いって言われてるんですよ?
専門家から転職を勧められる会社ってどう思います?
続けてすべて正直に話した。
こんな状況になってしまっては忖度しても意味がない。
少しでも改善されればと願った。
営業課長に残業時間を減らして申請するように圧力を掛けられていたこと。
休日サービス残業をしなければトラブルを解決できない状況であったこと。
営業部長に相談しても助けて貰えなかったこと。
当社には今も多くの休職者がいる。
でもそれぞれ個人的な事情があるから、全て会社が悪いとは思わない。
でも、サトウサンに関しては会社に問題があったと思う。
人事部長としてお詫びする。
少しは報われたのだろうか。
ただ、休職した分、他の人より昇給には2倍の時間がかかる。
出世は遠ざかっただろう。
そこは覚悟しておいてくれ。
絶望した。
休みたくて休んだわけじゃない。
週7日働いて、お昼休憩も取れなくて、限界だったんだ。
なぜ?それで評価が下がるのだろう?
サービス残業については重く受け止める。
早急に是正する。
これで会社が良くなるなら、みんなが幸せになるなら、意味ある犠牲だったのかな。
そう自分を納得させた。
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