20XX年〇月△日(休職から110日目)
よく「無駄な人付き合いはやめましょう」という台詞を聞くことがあると思う。
ある一面では正解だと思う。
僕はこの世の真理だなと思っていることがあって、それは
「物事はすべて多面的である」
ということだ。
「人付き合い」についても、
状況や場面、人物、時分といった様々な条件次第では無駄なのかもしれない。
でも僕は今、「人付き合いは凄く大事」だと声を大にして言いたい。
先輩との食事
休職してから会うのは初めてだ。
その前はよく飲みに誘って下さり、凄くお世話になっていた。
誰とでもフランクにコミュニケーションが取れるのに、
自ら相手と同じ目線に合わせて話して下さり、
さり気なく優しい尊敬する人だった。
ただ、休職して僕はもう過去の人。
会社の人には、どんなに良い人でも、相手にされないんじゃないかと覚悟していた。
実際、最初は緊張して上手く話せず、どこかぎこちない。
「ああ、やっぱり退いた過去の人なんだな」と悲しくなった。
でも、先輩からの言葉は温かかった。
〇〇さんが会う度に、サトウサンはどうしてるって聞いてくるんだよ。
俺が聞きたいよ。
△△さんと飲んでると、サトウサンどうしてるかな~って話題になるんだよ。
誰も知らないから続かないんだけど。
中には殆ど関わりのない人の名前もあった。
会社では「まず自分が痛みを伴うべきだ。それでも必要なら人を頼れ」を意識してきた。
それを踏まえてコミュニケーションと協業を図ってきた。
意味はあったんだな。
無駄じゃなかったんだな。
泣きそうになった。
辛い人付き合いもあった
人付き合いは無駄だという人の気持ちも分かる。
僕も辛い人付き合いはあった。
・盛り上げるために僕に無理難題を押し付ける人
・自分を良く見せるために僕を誹謗中傷する人
・責任逃れのために僕を貶める人
・楽をするために僕に押し付ける人
たしかに人付き合いの中には百害あって一利なしって思うことも多々あった。
でも、今は思う。
そういった人付き合いも無駄ではなかったと。
なぜなら、人を見る目が養えたからだ。
人付き合いの機会が多かったからこそ、
経験則として少しのコミュニケーションでも、
「良い人」とそうでない人が分かるようになった。
ここでいう「良い人」とは、相手のことを考える人だと思っている。
そうでない人は、結局は自分の利しか考えてない人だ。
人は残念ながら独りでは生きにくい。
そんな時に、相手を見極める眼を養えたことだけでも、
どんな人付き合いにも意味があったと思いたい。
それでも人付き合いは大事と言いたい
復職したら□□部××課に異動したいって人事部長に言えよ。
そしたら一緒に働こうぜ。
◇◇さんが会いたいって言ってるんだよ。
今度食事会セッティングしていいか?
先輩が言ってくれた言葉だ。
嬉しかった。
そして特に印象に残っている言葉がある。
僕が「ほんと当社は良い人が多いですね」と言った時だ。
それもあるけど、サトウサンだからだよ?
人付き合いは辛い時もある。
でも、たまに自分にとって素敵な人が現れる。
みんなが良い人って言っていても自分には違う時があるように、
自分にとって良い人と出会える時がある。
そういう人と親しくなるためには、どうしても出会いの回数が必要だ。
そして関係性を深める会う頻度も重要になる。
もしあなたが孤独を感じているなら、軽い気持ちで人付き合いを行動してほしい。
無理しなくていい。
良い人は自然体でも仲良くなれる。
そして良い人と出会えたら、その時から孤独な寂しさが少しずつ減っていくと信じている。
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