現状維持の不安

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から82日目)

今日は診察日。
前回「また2週間、同じように過ごしましょう」と言われてから、今日で2週間。

何もせずダラダラのんびり過ごして下さい。
先のことは考えないで下さい。

こう言われてもう1ヶ月経つ。
そろそろ休職期間の3ヶ月も終わりを迎える。
これからどうするんだろう。

不安と焦燥感に駆られながら、診察室に入った。

まさかの現状維持

サトウサン、こんにちは。
その後2週間、ゆっくり過ごしてどうですか?

主治医の言いつけを忠実に守ってきた。

  • 週2-3日は予定を入れず何もしない日を過ごす。
  • その他の日も予定は1日1件までに留める。
  • 予定の定義は遠出すること、または人と会うこととする

おかげさまで週2~3日は何もしない日が強制的に作られ、
ここ10年以上得られなかった「持て余す時間」を味わえた。
「持て余す時間」って、こんなにも贅沢で幸せな時間なんだって知ることができた。
こういう休み方が必要だったのかもしれない。

良いですね。
それは良かったです。
ではまた2週間、同じように過ごして下さい。

以上ですと、主治医の診察が終わろうとしていた。
え、ちょっと待って。
それだけ?
もう休職期間終わるけど、これからどうするの?

まさかの休職期間延長

あ、それから休職期間を1ヶ月延長しますね。
診断書必要ならおっしゃってください。

あ・・・そうか。
初診で「3ヶ月間の休職推奨」と診断されたけど、
その後の経過観察で不十分と判断されれば、
休職期間は延々と無限に延長されるんだ。
【完治】と判断されるまで。

サトウサン。
とりあえず、いまは先のことは考えないで下さい。

前回このように言われた。
逆にこの質問をし続ける限り、「まだ軽躁病は治っていない」と判断され、
延々と休み続けることになるんだ・・・。

この時に悟った。
あぁ、もう僕に出来ることは無いんだな。
早期復職の決定権は、僕の手から離れてしまったんだ。
あとはもう、主治医とカウンセラーの判断に身を委ねるだけだ。

その後、診断書を更新してもらった。
休職期間を変えるだけなのに、作成費用で数千円かかる。
うなだれながら、部屋をあとにした。

この先どうなるんだろう。
でも、考えても悩んでも仕方ない。
もう僕の手を離れてしまっているんだから。
出来ることは、主治医の指示に従うだけ。
とりあえず現状維持で過ごしていこう。
出口の見えない不安を抱えながら、ゆっくり休むことにした。

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