約束のご飯屋さん

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から29日目)

今日は知人との約束を果たせる時がきた。
知人は飲食店を経営している。
以前お土産を貰って、それがあまりにも美味しい。

絶対お店に買いに行く!

こう約束して数か月が経過していた。
仕事が忙しすぎて、どうしても時間が捻出できなかった。
でも、それは言い訳でしかない。
約束を守れないでいた。

休職して、やっと時間ができた。
少し気持ちも整理できた。
今こそ、約束を果たしに行こう。

約束を果たすとき

そのお店は自宅から電車で約1時間。
行こうと思えば行ける距離だった。

恐らく相手は覚えてすらいないだろう。
それくらいの軽いコミュニケーションでの約束だった。
でも、僕はずっと気がかりだった。
行けなくて、申し訳ない気持ちでいた。

休職して約半月経った頃、「休職中やることリスト」を作成した。
社会復帰した時に後悔しないよう、やり残してきたことを全てやり切ろうと決めた。
・・・もう働いているみんなと違って、忙しいの言い訳はできないから。

そしていよいよ到着!
お店に入ると、幸い知人は居らず店員さんが対応してくれる。
頂いたモノ以外にも多種多様なメニューがあることを初めて知った。

夕方になると売り切れの商品が多くて。
ごめんなさいね。

これでも品数少ない方なのか。
すごい人気店じゃないか!
オススメを聞いて、テイクアウトで頼んだ。
明日の食卓に並べよう。
楽しみだなぁ~。

落ち着いたら、知人に言おう。

お店行ったよ!
僕は〇〇ってメニューが好き!
あの食感と味がメチャクチャ美味しいよね!

多分、知人は喜んでくれるだろうが、約束のことなど気にしないだろう。
やっと約束を果たせた。
胸につっかえていたモヤモヤが解き解れた気がした。

ついでに小さな夢も叶える

知人の店の近くに、テレビで特集された人気店がある。
前にテレビで見たときには、いつか絶対行きたいと思ったものだ。

あの時の夢を叶えてみるか。
お金も時間も気にせず、明るい時間から酒をひっかけて飯を食う。

こんな早い時間からビールを独りで呑むなんて初めてじゃないか?
そして豊富なメニューを際限なく注文する。
いやぁ~最高!夢が叶った。

実際やってみると、あまり食べれない(笑)
そして夢が叶ったのに、なんか虚しさが残った。
なんでだろう?どうしたらこの空虚感は拭えるのだろう?
何はともあれ、忙しかったあの時、夢見たことは実現できた!

自分を裏切らない大切さ

知人との約束、そして自分の小さな夢を叶えることができた。
「やることリスト」も徐々に減ってきている。

実際に約束と夢を果たすと、なにかココロの重荷が降りた感じがする。
知人との約束については、もしかしたら知人は覚えていないかもしれない。
それでも約束は果たすべきだ。

なぜなら、自分を裏切ることになるからである。
それは相手がいるからではない。
自分との約束を1つ守れなくなると、その分ココロに重しが乗っかってくるのだ。
事あるごとに「あれ未だできてないな」と脳の容量を取られてしまう。

そして前に進む1歩が重く遅くなってしまうのだ。
だから、約束は果たしていこう。
次の1歩を踏み出す為に。
「僕はやり切ったぞ!」と自分を誇れるように。
自分を肯定できるように。

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