20XX年〇月△日(休職から297日目)
人生生きていれば幸運な時もあれば、不運が続くこともある。
今日は不運と言えば相手に失礼だから言わない。
でも少なくとも動揺が続いた一日だった。
誰だって、生きていれば辛い思いをすることはあるだろう。
いや、僕が辛いと思った事実でも、他の人には何とも思わないってこともあるのだろうか。
そう考えると、もしかしたら辛い思いをしないまま生涯を終える人も可能性ゼロではないのかもしれない。
でも、恐らく、きっと、一般的には辛い思いをすることは必ずある。
そんなとき、どうやって立ち直ればいいのだろう。
今思うのは、立ち直るためには、まず立ち止まることが必要なんだなって思う。
立ち止まる必要があるって気付くことなんだと思う。
じゃあどうやって立ち止まるタイミングって気付けるだろう。
立ち止まったらどうすればいいのだろう。
今回は僕のケースでの、そんなお話。
カフェを出たらばったり!?

今日は通院日。
少し早く着いたのでカフェで時間を潰していた。
そろそろ時間なのでとカフェを出たら、驚きの出来事が。
なんと、本当にたまたま、目の前に社長と他部署の部長が居たのだ。
どうやらお客様を接待してタクシーを出た直後だったらしい。
なんて偶然だ!?
思わず息をのむ身体反応。
自分を褒めたいのは、その時避けるのではなく、
ちゃんとお辞儀をして挨拶できたこと。
反射的だった。
嬉しいことに、社長も他部署の部長も労いの言葉だった。
ずっと気になっていたんだ。
思ったより元気そうで安心したよ。
いつでも戻っておいで。
ゆっくり待っているから。
社長にも他部署の部長にも、思いやりの言葉を掛けてくれて本当に感謝している。
しかしそれとは別に、思わぬ出来事に動揺が抑えられずにいた。
ぐりぐりしないで

そんなこともあったけど、無事通院できた。
診察を終えると、主治医から言われる。
念のため採血させてください。
本当は初診ですべきだったのですが。
たまに精神疾患の要因が身体的病気ってこともあるので。
そう言われて、別室に案内され、看護師さんらしき人が採血することに。
すると、まさかここでも思わぬトラブルが。
なんと、3本分採血予定だったらしいのだが、そのうちのカプセル1本を床に落としてしまったのだ。
注射器の針はすでに僕の腕に刺さっている。
あぁ~!ちょ、どうしよ!
ご、ごめんなさいね。少しお待ちください!
慌てた様子でそう言うと、まさか針を僕の腕に刺したまま、どこかに走って消えていった。
「え!?ちょ!?この腕に刺さってる注射器どうするのよ!?」
針が刺さったまま、注射器がプランプラン揺れている。
もし針が変なところに刺さって大量出血とか起きたら…。
知識が無いから、変な不安に襲われる。
暫くすると予備のカプセルを持って戻ってきた。
ごめんなさいね~。
あら。血が出なくなっちゃった。
どうしようかしら。エイ!エイ!
そう言って、腕に針を刺したまま、注射器をグリグリされる。
腕の中をかき回されているような感覚。
え?大丈夫なの?
そんな不安と鈍痛に襲われる。
病院をあとにしたが、不安と動揺で足がふらつく感覚だった。
空を見上げた

不安と焦りに襲われていることを実感。
今この瞬間に居ない感覚。
頭の中では、社長に出会った瞬間、注射器をグリグリされた瞬間を思い出し、
意識はその時にとどまっている感覚。
あ、このまま次の行動しちゃだめだ。
ちょっと休もう。
多分これが立ち止まるタイミングなんだと思う。
もちろん、僕にとっては。
それでどうしたか。
たまたまベンチがあったので、そこに座り、暫く空をぼぉーっと眺めていた。
雲がゆっくりと移動しているのを見続ける。
すると、呼吸がゆっくり深くなっていることを自覚する。
だんだんと気が楽になってきているのを感じた。
「よし、帰ろう。」
もし落ち込んでいる時、
辛いと思っている時、
もしかしたら、一回立ち止まって、空を見上げてみると、
少しだけ楽になるかもしれない。
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