休職日記（休職の心得）

20XX年〇月△日（休職から8日目）会社からは誰からも連絡が来ない。僕への連絡厳禁と通達が出たと噂で聞いた。10年以上も努めたんだ。一抹の寂しさがある。でも、おかげで忘れやすい。いや、過去に戻らなくなったというべきだろうか。今を生きているは...

20XX年〇月△日（休職から6日目）眼前に広がるは大浴場。ここは言わずと知れた天然温泉。平日だからか、ガラガラだ。でも貸し切り状態ではない。ポツポツ人はいる。意外と外国人でなく日本人が多い。そうか、この時期この時間帯に温泉旅館にいる日本人も...

20XX年〇月△日（休職から5日目）実感が湧かない。でも受け入れるしかない。荷物が重い。まるで誰かに手を引っ張られているみたいだ。「暫く仕事のことは考えないで下さい。」「寝て食べることだけを考えて下さい。」簡単に言わないでほしい。家に居たん...

20XX年〇月△日（休職から89日目）未だに戸惑う時がある。3～４か月前までは、時間があれば仕事をしていた。1～2か月前は、時間が無くて今まで出来なかったことを、ひたすら活動した。それなのに・・・「週2~3日はダラダラ過ごしてください。」「...

20XX年〇月△日（休職する9日前）「オーバーワークによる適応障害ですね」お医者様が言った。（そんなことはいいから、　　　　早く仕事に戻らせてくれ。　　　　　　 時間がないんだ。）どこか他人事に聞いていた。「診断書にこう書きますが、宜しいで...

20XX年〇月△日（休職から85日目）『あれ』からもう約3ヶ月も経つのか。時間に追われ、死に物狂いで働いていた『あの時』がウソみたいに感じられる。「会社のみんなは大丈夫かな？　僕のせいで負担が増えてないかな？　どうやって償えばいいのだろう。...