20XX年〇月△日(休職から81日目)
今日は両親にプレゼントを贈った。
まあ実家に帰る時はお土産を買ってくことが多いけど。
前に会社の先輩に言われたことがある。
お前の感謝は安売りだから、
有難みを感じないな。
あの時は少し嫌な思いをした。
でも、あれから考え続けて思うことがある。
感謝の安売りの何が悪いのだろう?
今はむしろ「感謝の安売り」に誇りを持っている。
感謝に希少価値を付ける必要はない。
伝えられる時に、遠慮なく最大限で伝えよう。
そうしないと後悔するから。
両親へのプレゼント
母は花と絵を飾り付けるのが好きだ。
僕の近所には地元では知る人ぞ知る花屋がある。
今日はそこで買っていこう。
母はいつもお土産なんていらないという。
キレイな花束が2種類あり悩んだから、両方買うことにした。
父は以前テレビで放送されたモンブランを食べたがっていた。
ちょうどお店の近くに行く機会があったから、ついでに買っていくことにした。
そして実家に帰る。
交通費節約のため徒歩1時間で向かう。
その分、プレゼント代に回した。
両親はいつも愛を与えてくれたと思う。
今回、休職した時も温かく受け入れてくれた。
それがなくても、今日ここまで育ててくれた。
小さな不満と後悔はゼロじゃないけど、
自分の性格や経験、生活、交友関係に満足している。
世の中には辛い幼少期を経験している人もたくさんいる。
僕は本当に両親の子供で恵まれている。
残酷なことに、両親が永遠に生き続けるわけではない。
だから、いまこの瞬間にもチャンスがあるなら感謝を伝えていきたいと思う。
言葉で「ありがとう」と。
形でケーキやプレゼントを。
あとで親孝行すれば良かったと思っても遅いから。
当たり前に感謝して、相手に感謝を伝えて、笑顔になってくれる。
「感謝の安売り」こそ、自分も相手も簡単に幸せになれる素敵な行いだと思う。
感謝を安売りする意味
前に会社の人に聞かれたことがある。
仕事をやって貰って御礼をお伝えしたとき。
なんでそんなに御礼を言うの?
仕事なんだから当たり前じゃない。
たしかにそうかもしれない。
営業の先輩も言っていた。
俺たちだって営業頑張ってるんだ。
他の部署の奴だってやって当たり前だろ。
でも僕は思うんだ。
本当に当たり前なのだろうか?
その人が急にいなくなったら、お客様がいる以上、自分で対処しなければならなくなる。
その時、すんなりと事が運ぶだろうか?
もしくは、その人の業務だったとしても、ご厚意でそれ以上のケアをしてくれている可能性もある。
その人の技量だからこそ気付かぬ成功があるかもしれない。
だから、僕は当たり前だなんて思いたくない。
自分一人じゃ苦しんだはずだから。
任務だろうと、その人だからこそ成功したと感謝したい。
想いは相手に伝わる
休職してから色々な人が大切にしてくれる。
会社では僕への連絡禁止の厳命があったらしい。
あまり大きな問題にしたくないのだろう。
でも、連絡してくれる人が何人もいる。
まだまだゆっくり休んでていいよ。
みんな仕事で大変だと思うのに、そんな温かい言葉を投げてくれる。
あのとき、僕だったらそんな言葉を掛けられただろうか?
なかには、理由を教えてくれた人がいた。
サトウサンは、こっちが頑張ったら、ちゃんと返してくれたから。
感謝をすると、こっちもちゃんと返さなきゃって思う。
だから、どんな時でも誠心誠意お応えするようになる。
それが自然と相手にも伝わっているんだと思う。
よくコミュニケーションや人心掌握などテクニックや手段の話を耳にする。
でも、それでうまくいっていないでしょう?
なぜなら、最終的には想いが相手に伝わるから。
多くの人と出会い関わる中で、どうやって想い続ければいいか?
それこそ、「当たり前と思わず感謝すること」で、自然と相手を思いやれると僕は信じたい。
むしろ、感謝は安売りどころか、「感謝は先払い」くらいがちょうどいい。
きっと自分が気付かないところで、多くの人が助けてくれているはずだから。
先に「自分が知らない恩」を相手に返していきたい。
そうやって自分から想いを与え合うことで、
僕から見える世界が平和で幸せに満ち溢れてほしい。
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