20XX年〇月△日(休職から272日目)
『あれ』から約9ヶ月。
今まで静養期間が続いていた。
思えば、もともとは3ヶ月で復職予定だったのに、
専門家から「何もせずゆっくり休みましょう」と言われ、
休職期間が無期限延期となった。
今月からリワークデイケアに通い始めた。
やっと静養期間から回復期間に一歩前進したと言える気がする。
(リワークデイケアについてはコチラをご覧ください。)
僕が通うことになった施設は、1ヶ月目は週3日通うことになっている。
『まずは通うことに慣れる」がテーマらしい。
たしかに今まで「何もせずゆっくり」と言われ過ごしてきたので、
定時に通い続ける習慣作り自体が大変。
これまでの過ごし方と大きく変わり、戸惑いは大きくも学びの多い日々を過ごせている。
朝はグループで振り返り
まず朝少し早めに行き、受付で支払い。
リワークデイケアは出所毎に都度支払い。
治療行為になるので医療費。
だから受付は病院と同じ。
そして保険適用だし、自立支援医療制度も適用されている。
受付支払い後にやっと施設に入る。
デイケア施設エリアに入ると職員さんが待ち構えていて、体調を確認してくれる。
その場での職員さんとのやり取りが、心理的不調なども遠慮なく伝えられるため、
少し安心感を持てる。
その後、定刻になると数人でグループを組みミーティング。
各自、先週から昨日までの活動報告。
それぞれ目標を決めて、その目標に対してどうだったかを話す。
それ以外にも何気ない日常の中でやったこと、その時のココロの揺れ動きを話す。
活動報告を終えたら、周りの人が褒める。
ここでポイントなのが、助言ではなく褒めること。
これは凄く勉強になった。
助言だと不確定の未来のことにフォーカスしがちで、受けた方が不安になることもある。
しかし、褒めるのは今現在のこと、既に起きた後のことにフォーカスしている。
助言も褒めるも相手のことを思いやり前向きな発言だが、
受け手としては今現在を認めてくれる「褒める」言葉の方が受け止めやすい。
そう感じた。
体操でカラダを動かす
リワークデイケアは座学とグループワーク中心だと思っていた。
しかし、実は意外とカラダを使うプログラムが多い。
朝のミーティングを終えると必ず次はラジオ体操。
ラジオ体操なんて、もしかしたら学生時代の夏休み以来かもしれない。
日によってはテレビ体操を1時間やり続ける時もある。
会場を借りて球技をすることもある。
終わった時には汗だくだ。
デイケアに通う人はおもに精神疾患を抱える人。
なかにはカラダを動かす機会が極端に少ない人もいる。
運動はアタマよりカラダを動かすので、それにより気分が晴れる時もある。
実はカラダを動かすことは精神疾患治療に凄く大切だと改めて実感。
座学は奥深い
座学も勿論ある。
内容はコミュニケーションや心理学的内容。
なかにはグループワークもある。
仕事でもコミュニケーションの研修はゼロではなかった。
しかし、それとは全然違く感じる。
仕事の研修では、何となくテクニック重視。
それに対し、デイケアではテクニックもあるが、
それはあくまで選択肢の1つってだけ。
職員も受講者もそれぞれ意見を出す感じで、多くのテクニックが出てくるが、
絶対的な正解とは言われない。
なかには日常にあり触れたコミュニケーション場面の映像が流れ、
そのコミュニケーション場面についてグループディスカッションするが、
それぞれ考え方が違ったりして答えが出ない。
多様性を実感し人にはいろんな側面があるという視点が増えた感じはするが、
学校の授業や仕事のような正解が無いので、ずっと考え続けるプログラムが多い気がする。
図画工作など手作業も
午後には手作業を使うプログラムもある。
例えばペーパークラフトや書道などの創作活動がある。
細かい手先作業が続くので、神経を使う。
この時ポイントなのが、完成が目標ではないことだ。
職員からはこう言われた。
終わったら次の創作活動もあります。
でもノルマは特にありません。
1作品だけで終わる人もいれば、多くの作品を作った方もいます。
各自の判断で自由に過ごして下さい。
仕事でも手作業の時間ってあると思う。
復職に向けて、プログラム時間内で集中して多くの作品を作りリハビリするもヨシ。
もしくはプログラム時間内でマイペースに過ごすことをテーマに、
いかに無理せず休憩しながら作業をするか、
メリハリをつけるかをリハビリするもヨシ。
だからこの時間は作業に集中する人もいれば、
雑談を楽しみながら作業する人もいる。
それぞれが自分なりの目標を持って取り組んでいる。
単なる座学などの頭脳を使うプログラムだけではない。
カラダや手先を使うプログラムもあるから、より一層意味がある。
まずは1か月間、休むことなく通い続けていきたいと思う。
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