休職1ヶ月目の過ごし方

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から22日目)

『あれ』から約1か月。
ここ最近は殆ど毎日出掛けている。

今までは会社の仲間と切磋琢磨し仕事に励んでいた。
もうみんなと同じレールは走っていない。
だから時々考えてしまうんだ。

「あ~ぁ、時間があったらアレやりたいな~」

僕がそう呟くと、みんな低い声で、

「・・・は?お前休んでたじゃん?
    私たちと同じと思うなよ?」

そんな在りもしないシーンを想像してしまう。
妄想のなか、みんなの表情は見えない。

もう忙しは通用しない。
今のうちにやりたかったことをやり切らないと...!

気付けば「やりたいことリスト」を作っていた。
このリストをすべて潰さなければ!
そうだよ。
せっかく貴重な休暇期間を頂いたんだ!
よーし!とことん遊び尽くすぞ!

楽しみだったデカ盛り弁当

今日はずっと食べたかったお弁当屋さんに向かっている。

以前テレビで特集されてて、それから長い間お気に入りに収蔵されていた。
自宅から電車で90分と遠く、
そこから更にバスでないと行けない場所にあり、
なかなか重い腰が上がらなかった。

今日、その夢が叶った!
通勤してたら行けなかっただろう。
いやぁ~僕はなんてついてるんだ!

実食!
ガッツリ系で漢の夢が詰まっている。
30代までに食べれてよかった~。

・・・あれ?なんか物足りない。
いやお腹は満杯でもう何も食べれない。
というより全然充実感がない。
あんなに長い間楽しみだったのに。
俺が求めてた幸せはこんなもんだったのか?
達成して感じたのは虚しさだけだった。

仕事の面影

まあいいや。
次の予定があるし移動しよう。

あそこ、昔担当だった取引先だ。
あの時は大変だったな~。

あ!あれは○○さんが進めていたプロジェクト案件のやつだ!
ちゃんと実現できてるやん!

あとで画像送ってあげよう!
これで報告会議の負担は少しは減るだろう。

・・・何やってるんだろう。僕。
みんなを職場に残したまま、仕事を放り出して休んでしまって。
これて誰か負担が増えて病んでしまったら?
僕はどうやって償えばいい?


空は青いのに、目の前が真っ暗になった。

友人とのサウナ

デカ盛り弁当のあとは、友人Aとサウナに行く約束をしていた。
待ち合わせ時間より少し余裕で到着。
スケジュール通りだ。
ここらへんは仕事で培った習慣が根付いている。

友人Aと合流。
いつもは時間を気にして入浴していたが。
今は休職中なんだ。
思う存分堪能してやろう!

5回目の外気浴だった。
全然整わない。
先月みたいに、サウナ中も頭の中で責められ続けることはなくなった。
でも。
あんだけ仕事中やりたかったことを、
目一杯こなしているのに、
ココロの底から楽しめない。


ふと会社のみんなを思い出す。
きっと僕が抜けて、大変なことになっているだろう。

別に休みたくて休んだわけじゃない。
限界だったんだ。上司には相談してたんだ。
やれることは全てやったつもりだ。
僕は悪くないと思う。
それでも。
ココロの中は罪悪感でいっぱいだった。

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