20XX年〇月△日(休職から164日目)
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休職する前のことを今でも思い出す。
でも不思議と後悔はない。
全力を尽くした。死力を尽くした。最善だった。
今あの時に戻っても、きっと同じ道を辿るだろう。
でも、これから先が不安になる。
このまま会社に戻った場合、また同じ道を辿るのではないだろうかと。
自分は変えられるが、他人は変えられない。
変えられたとしても、膨大な時間がかかるだろう。
それは組織と環境も然りだ。
お客様からの過度な要求。
無関心な課長。
放任主義の部長。
責任転嫁と責任追求主義の文化。
業務過多な環境
そもそも「組織」って何なんだろう?
休職した今、特に思う。
組織とは、同じ目的を持った集団。
それは分かっている。
でも、会社員は本当に同じ目的を持っているのだろうか?
人の生き方,人の幸せは多様化している。
それで同じ目的を共有することって本当に現実的なのだろうか?
それに、僕の勤める会社は権限と責任が曖昧だと思う。
部署ごとの職務分掌?
課長の任務ってなに?
部長の任務ってなに?
気が付けば多くの業務が集まってくる。
カウンセラーや多くの人に良く言われた。
サトウサンって、課長や部長の仕事もやってますよね?
それって本当に営業の仕事なんですか?
他部署の仕事でしょ?
「組織」ってなんだろう?
リーダーってなんだろう?
そのヒントを教えてくれた本があった。
今日はその本から学べたことを記していきたい。
課長職から学ぶ組織
僕が組織の悩みでヒントを得られた本。
『そうか、君は課長になったのか』
本書は課長になった時に読むべき教科書とまで言われている。
本書から学べたことは沢山ある。
まず、組織の中での課長の仕事。
それは無形で曖昧で抽象的で、凄く複雑怪奇なイメージだった。
でも、本書では単純明快に課長の仕事が記されている。
【課長の仕事】
・課の方針を決める。
・遂行状況を確認する。
・部下を監督し成長させる
・会社の組織内での上下のコミュニケーション
・社内外の関係者を自分の目標通りに導く
要は「人を動かして成果を出す」のが任務だ。
何より部下の成長と幸せのために全力を尽くすのが最重要任務と僕は思った。
見習う「背中」が無かったから
本書を読んで下記を学んだ。
叱ったチームは短期間なら成果出す。
褒めたチームは長期的に成果を出す。
最悪なのは、何も言わなかったチームだ。
これで思い出したのは営業課長だ。
営業課長はよく言っていた。
俺は平社員と変わらないから。
課長っていったって何もできないから
そう言いつつ課長手当はしっかり貰っていた。
まさしく何も言わない’’無関心’’課長だった。
本書を読んで腑に落ちた。
なぜ僕は組織やリーダーが何なのか、日を重ねる毎に分からなくなっていくのか。
そうか、学べる背中が無かったから。
悪い見本しかなかったからなんだ。
他にこんな記載も学んだ。
特定の社員に仕事が集中することを避けるように、業務配分を調整すること。
それが課長の大切な仕事の1つだ。
営業課長も営業部長もやっていただろうか。
基本放任主義。
自身の負担が増えそうな時には、僕か営業エースのどちらかに仕事を投げていた。
営業課の業務量は多かった。
その理由はプロパー社員の大量退社。
課員10名前後の部署で、30代社員が2年間で3名も辞めた。
「部下が退職願を出すまでに課長はアクションすべき」
そう考えると営業部長は可哀そうな立場だったのかもしれない。
実質、営業課長の仕事は、部長・僕・営業エースで担っていたと思っている。
今このような状況になっていたのは、営業課長が原因だったんだ。
考え方は間違ってなかった
本書には上司との付き合い方も書かれていた。
こまめに報告相談しする。
相談は選択肢を用意し、自分の考えと結論を提示する。
そのうち雑談時間ができるので、部長の悩みを聞く。
僕はすでにこれをやっていた。
ここまで明確な認識はなく、ただ部長の面子を考えての行動だった。
こうすることで、たしかに自由に働けた面もあるし、良く評価して頂いたと思っている。
あれで良かったんだ。
またこちらの記載もココロに刺さった。
私は年2回、部下と2時間面談した。
部下とのコミュニケーションには時間を割け。
他の会社に転職しても通用するスキルを磨けと部下に伝えてきた。
休職直前。
プロジェクトリーダーとして、中途入社した方からよく相談された。
上司には相談しにくかったようで、時には90分話を聞き続けた。
営業エースは「15分で終わらせなよ」と言われていた。
でも、メンバーとのコミュニケーションが何より大事。
だからあれで正解だったんだ。
いつでも辞める覚悟を持っていたが、
与えられた仕事を自分の天命と考え、
コツコツ全力で取り組んできた。
あの時、これでダメだったら死ぬ覚悟で仕事に励んだ。
与えられた仕事に死力を尽くした。
さすがに死ぬ覚悟は反省。
でも、仕事への取り組み方は間違ってなかった。
あれで良かったんだ。
30-40代から時間を大切に
人の幸せは多様化していると思う。
だから、組織といっても、本当に同じ目標に迎えるのか疑問だった。
でも、「幸せになりたい」というのは同じ。
昔は幸せの指標が「お金」・「評価」など定量化できる単純なものだった。
今は幸せの基準が無形化され、定性化されたから難しいのかもしれない。
ただ、その中でも全員平等で有限で、幸せの源泉であるものがある。
それは時間だ。
だからこそ、リーダーは時間を大事にする必要がある。
会議は予定終了時間の30分前には終わる計画にする。
こういった配慮がリーダーの使命だと思う。
そして、部下に無駄な時間を浪費させないように監督し導くのがリーダーの務めなんだ。
そしてそれは自分自身にも当てはまる。
20代はがむしゃらに働いてよかった。
学べることが多いし、チャンスを無駄にしなかったから成長できたと思う。
ただ、歳をとるごとに体力が無くなる。
だから、30-40代になったら働き方を考え、無理せず時間にゆとりある生活を心掛けるべきだった。
今回休職したのは、ちょうど「ガムシャラ期」と「働き方検討期」の境界だったのだろう。
だから、必要なことだったし、いい機会だったのだと思う。
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