20XX年〇月△日(休職から133日目)
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座右の書はあるだろうか?
自分にとって参考になったり励みとなったりする本。
「人生を変えた一冊」だ。
ぼくの座右の書の1つが稲盛和夫さんの『生き方』だ。
20代前半の頃に出会ってから、幾度となく繰り返し読んでいる。
しかし、ここ最近は忙しすぎて読み返すことができていなかった。
休職した今、改めて読んでみよう。
同じ本でも、読んだ時期で新たに学べることがあるからだ。
あ
神が手を差し伸べてくれるまで必死の思いでやり続ける
著者の稲盛和夫さんは、京セラやKDDIという超大手企業の創業者。
晩年には経営不振に陥っていた日本航空(JAL)の再建を託され、見事経営改善を実現した。
僕からすれば「経営の神様」って印象だ。
しかし、本書を読むと、そんな大成功者である稲盛和夫さんは、実は苦労人だと分かる。
進学は希望通りにいかず、就職氷河期で就活も大苦戦。
教授の紹介で就職した会社は経営難で給与遅延や内輪もめが常態化していたのだとか。
そんな過酷な環境。
投げやりになりたくなるハードモードな人生で稲盛和夫さんは仕事に没頭し、成果を重ね続け、成功への道へと進んでいく。
その中で印象に残っている言葉がある。
人事を尽くし、あとは天命を待つ他ない。
そこまで力を尽くしたのか?
いまという瞬間瞬間に全力を傾注して生きることにより、
その時見えなかった未来の姿がやがて自然に見えてくるようになる。
まずは今日一日を充実させることに力を注いだ方が良い。
諦めないこと。
それだけだとありきたりな言葉だ。
耳にタコが出来ていて、最早印象に残らない。
でも、「あとは天命を待つしかないって思えるくらい、瞬間瞬間に全力を尽くす」って言葉は大切だと思う。
入社して10年以上、一瞬一瞬に全ての手を尽くしてきた。
その自負で仕事に励んできた。
休職する直前の2か月間は、「これでダメなら死をもって償うのみ」という覚悟で臨んできた。
だからこそ、今振り返っても当時に後悔はない。
「やれることは全てやった。あとは神頼みだ。」
そう自信を持って思えるからこそ、前を向くことができている。
こういう心構えが、幸せには必須なんだと今なら思える。
また、この言葉が重要だと思っている。
できないことであっても、今の自分にできないだけであって、
将来の自分になら可能であると未来進行形で考えることが大切だ。
目の前に横たわる問題を一つ一つ片付けることに追われるうちに一日が暮れる。
その積み重ねで気付いたら高みに登っている。
身に覚えがあった。
気が付けば僕は車の運転ができるようになっていた。
また、前触れなく両親が体調を崩した時にも迅速かつ的確な措置を施すことができた。
なぜできるようになったのだろう。
考えると、会社で10年以上、目の前の課題に全身全霊をもって向き合ってきたから。
仕事でなくてもいい。
いまこの瞬間を「後悔はない」と断言できるくらいに全力で濃密に過ごすことが、
幸せと成長に必要なんだと思う。
哲学≒人生観に準じて生きる
哲学というといまいちピンとこなかった。
でも哲学とは、「価値観」・「人生観」・「原理原則」ということもできると思う。
それって何?って聞かれると、主に以下の内容があると思う。
- 必死、本気、懸命な心構えや態度で毎日を生活する
- 謙虚であること
- 素直に反省する日々を送る
- 生きていることに感謝する
- 善行、利他行を積む
- 感性的な悩みをしない
- 足るを知る(過剰な欲を離れる)
- 苦難に負けず耐え忍ぶ
- うそをつかない
- 人に迷惑をかけない
当たり前の内容に思えるが、これが難しい。
僕の価値観も上記に当てはまるが、
貧乏くじを引いたり、周りは良いとこ取りをしていたりと、
辛いことが多かった。
哲学に準じて生きるということは、
己を律し縛っていくということであり、
むしろ苦しみを伴うことが多い。
愚直で不要領な生き方をあえて選択する事でもあるが、
長い目で見れば確固たる哲学に基づいて起こした行動は決して損にならない。
この言葉が心に響いた。
たしかにその時その時に理不尽で辛い思いは沢山してきた。
しかしその生き方を貫き続けて約10年。
過労で休職してしまったが、誰からも責められず、むしろ労いを貰って休めている。
穏やかな幸せをかみしめている。
これが長い目で見て損にならないってことなのだろう。
短いスパンで成果を考えてはダメなんだ。
自分の価値観・人生観に沿った幸せを得るには、長い目で見る必要があるんだと、
改めて学び直した。
自利利他⇒知足利他⇒忘己利他
カウンセラーから以前指摘された。
サトウサンは他人のことばかり気にし過ぎです。
もっと自分を大切にしてください。
でも、僕の価値観では「忘己利他」だ。
自分のことより他人が利することを最優先することに美徳を感じている。
では自分の価値観を放棄すべきなのだろうか?
この価値観を学んだ1つが本書だ。
改めて読み直すと違う視点を学びなおせた。
まずは自利利他。
次に知足利他。
最後に忘己利他。
これが新たな価値観だ。
まずは自利利他でもいいんじゃないかということだ。
忘己利他の心掛けで改善すべき点を考えてみた。
今回過労で休職してしまった。
その理由の1つは上司やお客様、他部署、営業部内から仕事をどんどん振られたからだ。
なかには都合よく仕事や責任を押し付けられ、利用されたって自覚もある。
ではなぜ仕事や責任を押し付けられてしまったのか?
利用されてしまったのか?
まだ僕に権限または権威権力が無いからだと思う。
ここで気付いた。
自分にチカラが無いうちは、自分が利する≒自分を守らなければならないんだ。
だからチカラが無い若手時代は自利利他でいい。
自分も他者も利する事。
Win&Winを意識することが今は大切なんだ。
そして次に「足るを知る」が大切。
自分の利益≒欲望を求め続けると際限が無い。
だから、行動し経験を積んでいったら、
「これで満足だ」と思うことが必要。
いまの僕は「知足利他」。
「足るを知り、他を利する」ことが意識すべき価値観なんだと思う。
そして、もし運よく出世などして権限や権威権力を持つことが出来たら、
「忘己利他」なのだろう。
なぜなら、己を忘れて他を利しても、チカラがあるから周りに利用されるリスクが小さいからだ。
自利利他⇒知足利他⇒忘己利他。
いまはこの順番で価値観を更新していきたいと思う。
今後の課題
本書を読み直して新たに学べることがあった。
やはり学生のとき、新入社員のとき、入社3年目のとき、入社5年目のとき、、、と、
読む時期により学べることが変わるんだろう。
なぜなら、自分自身の経験と成長の変化で、ぶつかる壁が変わるからだ。
だからこそ、座右の書は繰り返し読むことがオススメだ。
今回読み直して、「僕の生き方は、今のところ間違っていなかった。」と自信を持つことができた。
しかし、1点課題が見つかった。
毎日改善改良を意識して生活する
休職直前までは、目の前の課題(仕事)を片付けることで精いっぱいで、
プロセス等を改善改良することまで頭が回らなかった。
社会復帰したら、次は「昨日より改善改良できたか?」を意識して毎日を送りたいと思っている。
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