先を行く先輩の教え

休職日記(休職の心得)

20XX年〇月△日(休職から250日目)

もともと同じ会社で働いていた先輩に二か月ぶりに会う。
先輩も僕と同じ境遇で、今まで音信不通状態だった。
休職することになって約7か月前。
いろいろ話を聞きたい。話をしたい。
そう思って勇気を出して連絡したら、お会いして下さることになり、今に至る。
あの時勇気を出して連絡して本当に良かった。

二か月ぶりだから、お互い近況報告が止まらない。
先輩は同じ境遇で先を行く人なので、この先のこと、将来のことを学ぶことができたと思っている。

同じ境遇を歩んできた者同士だからこそ、会って話すことで、より一層の共感と学びがある。

若くなくても地方公務員募集ってあるんだな

先輩の近況を聞いてみた。
すると、A41枚の資料を見せてくれる。
中身はスケジュール表だった。
毎日予定が入っている。

よく見ると4つの自治体の地方公務員試験の予定が入っている。
それに驚いた。

地方公務員の募集って、こんなにあるんですね!?

僕のイメージでは、公務員募集って30歳までの若年層しか募集しておらず、
自分が住んでいるエリアしか受験できないと思っていた。
自分には関係ないと思って考えたことなかった。

それぞれの自治体で不足人員が出たら、年齢制限ナシで募集が出る事あるんだよ。
30代でも40代でも50代でも関係ないんだ。
都道府県で募集している自治体もあれば、
市役所で募集しているのもあるんだ。
調べれば公務員の募集枠って意外とあるんだよ。

聞くと、自分が住んでいる都道府県での地方公務員募集もあれば、
自分が住んでいる市区町村での地方公務員募集もあったようだ。
さらには、自分が住んでいるエリア以外でも申込可能らしい。
それで、隣の市区町村,隣の都道府県も受験して4種類の地方公務員試験を受験中という。

さらには障がい者枠と一般枠も別々であるらしい。
4種類の地方公務員試験はいずれも全2次試験で、一次試験がSPIのような筆記試験。
二次試験が論文や面接ということらしい。

僕は公務員は30歳過ぎるともう無理だと思い込んでいた。
しかし、本気になり調べれば、年齢や病歴などのビハインド関係なく、
可能性は残されている。
自分のやりたいこと,大切な価値観さえあれば、
いくらでも生き方は見つけられる。
それを教えて貰った気がする。

ゆっくり見つけていけばいい

僕の近況も報告し、漠然とした悩みを話した。
以前みたいに急いで復職したいと思えない。

休職したばかりの頃は僕がいないと皆に迷惑かけると思っていた。
しかし、数か月経った今となっては、もう僕など居なくても関係ない。
そう考えると戻る必要はもうない。

リワークデイケアの検討を始めてから、最近たまに夢を見る。
かつて働いていた時のショックな出来事の数々。
またあの時のような辛い苦しい思いをしなければならないのか。
そう思うと、もう以前のように働くのはきついのではないかと悩んでしまう。

サトウサンは、未だやりたいことを探している最中なのかもしれないね。

僕の話を聞き終えてから、先輩がポツリと呟いた。

まず私はあの会社に戻るって選択肢は全く無かったから、
その選択肢が残っている時点でサトウサン凄いなって思ってるんだ。
慌てなくていい。
自分がやりたいことって、時間が経つと見つかってくるよ。

なんか理由は無いけど、凄く安心した。
たしかに、休職する前のことには後悔はない。
なぜなら、やり切ったという自負があるから。
すべての手を尽くしたという自負があるから。
休職してからのことも思い残しは無い。
やりたいと思ったことは実践・行動してきた。
その結果いま、以前とは違う幸せと価値観を見出せている。

それでいい。
今を一生懸命生きていれば、いつかきっと、やりたいことが見つかる。

自然と思うタイミングでいい

もうひとつ。
ここ2週間くらい誰にも会わず、旅行にも行かず、独りでゆっくり過ごすことが多かった。
それに幸せを感じていた。

人と会うことで、人として成長出来ると思う。
旅行などの体験が人として視野を広げると信じている。
それと真逆のことに幸せを感じ始めている自分に不安を感じていた。

サトウサンが会いたいと思うタイミングで会えばいいんですよ。
大丈夫です。
自然と思いついたタイミングで、やりたいことをやれば、それでいいんですよ。

そうだよな。
今は自分の時間を作って、じっくり考えて、自分を見つめ直すタイミングなんだ。
大丈夫。自然体でだいじょうぶ。

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